合宿を通して、ある選手がきっかけを掴み、アドバイスを送ったあなたさえも驚かすような能力を突然発揮し始めたとしたら、その選手はもちろん、あなたにとっても指導者としての自信を得られる出来事になるはずです。
部活動の合宿を実りあるものにするために
部活動の合宿を実りあるものにするために、指導者のあなたが抑えておかなければならない事はいくつかあります。
合宿が選手達にとって、飛躍するための大事なきっかけになれば、選手にとってもあなたにとっても、この上ない充実感と、これから迎える大会への期待も増してくるでしょう。
訪問者が気づかずにに練習の妨げになっていることも
合宿には、特別コーチを招いたり、部のOBが激励や練習相手として手伝いに来てくれるといった事もあります。
これらの訪問者の助言や手助けも無駄にしないようにしなければいけませんが、それがスケジュールの妨げにならないようにマネージメントする事も必要です。
訪れたOBの中には、練習に割り込んで、楽しみ半分でボールを打ち自分が邪魔になってしまっているという意識がない人間もいたりします。
部員はそれを言えませんから、そこを上手くやりとりするのも顧問の仕事になるでしょう。
選手には合宿を行う意義をしっかりと胸に留めてもらう事が大切
なぜ合宿をするのか?
何のために合宿をするのか、という目的が定まっていないのに、夏休み中は合宿をするのが当たり前だという、恒例行事のような感覚になっていませんか?
合宿で、普段の部活動の時間と変わりのない練習をしていたのでは、合宿をする意味がありません。
学校によっては、普段の部活動の時間には出来ない多球練習が出来るのが、合宿期間だったりという事もあるでしょう。
合宿の前に、選手一人ひとりに課題を提出させるというのも良い事です。長時間練習出来る時に、ある部分を集中的に磨き上げるのもいいでしょう。
練習後の時間には、過去の試合の映像や、世界のトッププレーヤーの試合を全員で観て意見を出し合ったり、教則DVDなどを鑑賞するのもいいでしょう。
合宿は修学旅行ではない
合宿のもう1つの目的として、チームの絆を深めるという事があります。
「同じ釜の飯を食う」事で団結力を増す効果はあるでしょう。
しかし、高校生の合宿となると、やはり、心配な部分が、先生なら誰でもあるでしょう。
必ず、度を越した悪ふざけする人間が出てきます。100%出てきます。
もうその空間は修学旅行の夜の時間と変わりません。
そこは、合宿に入る前に、しっかりと釘を刺しておかなければいけません。
今までの練習と未来図が、全て水の泡になってしまいます。
卓球を中心に人生を歩んでいこうとする人間も中には入るでしょう。
そういう生徒の人生も台無しにしかねません。
合宿での不祥事があれば、部活動の休部や廃部もありえるという事を、念を押さなければなりません。
あなたの指導を受けたいと希望して学校を受験する学生もいなくなってしまうかも知れません。
私も、高校生の卓球部員1年生だった時に、夏の合宿の最中に上級生が喫煙し、部が休部になった事があります。
数週間の休部でしたが、これが有名校、実力高であれば、もっと大きな事になっていたでしょう。
卓球が自分たちにとって、どれ程大事なものか、将来も卓球とともに生きていこうと考えている生徒がいるなら、仲間の夢を潰してしまう事になってしまうという事を、部員にはしっかりと伝え、生徒同士でお互いに間違った行為を止めるよう働きかけます。
まとめ
- 合宿では、普段の部活動中には出来ない事を中心に練習する。
- 激励や応援の訪問者の対応をしっかりと行い、練習の妨げにならないように注意する。
- 選手個人に課題を与え、もしくは自分自身で課題を挙げてもらい、期間中に克服を目指す。
- 宿泊時に必ず起きるであろう、若者特有の事件には、合宿が始まる前に十分に注意を与える。(全てが台無しになってしまう事など)
など、これはと思うアイディアは尽きません。