部活動以外の卓球場などで練習していると、ついつい基本練習をそこそこにして、「試合やろうぜ!」なんて早々に言い出してしまいます。
それは、褒められた事ではないかもしれませんが、実戦練習の最中の発見は、自分自身の新しい技の習得には欠かせないものです。
試合や実戦練習での成功体験を積み重ねる
上達の過程とは、小さな発見とチャレンジ、そして成功体験の積み上げと言えるでしょう。その中で、試合や実戦練習は、あなたの新たなる技の習得のための発見の場でもあります。
あなたは自分の得意技を、どのようにして身に付けたか記憶していますか?
- 先輩部員や他の部員の真似をして覚えた。
- 本を見て真似てみた。
- テレビで世界卓球やオリンピックの映像を見て真似してみた。
- 卓球の教則DVDを見て学んだ。
- コーチに教わった。
など。
しかしその学んだ技術が、あなたの「得意技」だと自認出来たのは、幾度かの実戦練習や試合での成功体験を経てあなたが自負する程の技になったのだと考えられます。
偶然のファインプレーを必然にまで昇華するために
あなたの得意技、のルーツは何でしょう。
どうやって身につけたのでしょう。
それは、やはり実戦練習の中で、偶然のように感じられる成功が何度か続く時、「これはいけるかも」という自信に変わっていった時だと思います。
今まで偶然に繰り出していた、ちょっとまぐれっぽい技を、今度は意識してやり始めます。
それは、試合や実戦練習をせずには発見できなかった、あなた独自の技になるのかもしれません。
まぐれのファインプレーで新しい技を発見する
例えば、つまづいた瞬間、苦し紛れに手打ちで打ったフォアストレートにあっけに取られる対戦相手。
そんな場面があったら何度も試してみる事です。
私自身の遠い昔の体験で恐縮なのですが、県大会の時に、優勝チームと当たり、敗れたのですが、ダブルス戦の時に、対戦相手にバック深く突っつかれた時に、すでに万事休すと思ったのですが、そのボールに対して、私はヤケクソになって飛び込んでバックハンドスマッシュしました。
完全な紛れ当たりでしたが、相手は全く反応出来ず相手コートに突き刺さりました。相手チームは個人戦でもベスト4に入る実力者でしたが、全く予想外だったようです。
普段の基本練習ではラリーもろくに続かない私のバックハンド(ペンホルダー)でしたが、実戦では何故か良いところで決まっていたので、ダメ元で振り抜いた結果でした。
試合には負けてしまいましたが、反響があって、観戦していた他の高校の選手からも「バックハンド凄かったな」とお褒めの言葉を頂きました。
本当はラリーも続けられないのに。
それから私は、ツッツキにもバックハンドで強いボールを返す練習を続け、ある程度身に付ける事が出来ました。
これは、本番の試合での偶然のまぐれ当たりのファインプレーから得意技へ昇華出来た結果ですが、これは何も、自分の偶然のファインプレーからだけでなくても構いません。
どんなレベルの選手でも印象に残るプレーを記憶に留めて、再現してみる
試合や実戦練習の中で、相手選手にとんでもなく凄いプレーを見せられたなら、そこで悔しがるだけでなく、そのプレーを記憶し、練習中ならば再現してみるのもいいでしょう。
世界卓球やオリンピックを見て興奮しても、翌日、いつも通りの練習を淡々と続けるのでは、名選手のプレーを見た意味がありません。感動させられた技術の習得にチャレンジするべきです。
彼らは自分とは違うと思わないで続ける事が肝心です。あなたは世界ランカーと戦うワケではありませんから、戦う相手によっては可能な技術になり得るのです。
上達とは、発見と再現の繰り返しです。驚きが冷めないうちに吸収して、自分のものにしていく事が出来るなら、あなたは、またひとつプレーの引き出しを増やす事になるでしょう。
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