卓球が弱い顧問の先生が選手を納得させることは出来るのか？

卓球部の顧問をされていても生徒たちより卓球が弱いと、指導する立場上、モノを言いにくい事もあります。

自分たちより卓球が弱い先生が団体戦のメンバーを決める事に内心不満を持たれたり。

卓球が弱くても、部員たちが納得してついてくるような顧問のあり方、振る舞いとはどのようなものでしょう？

レギュラー争いをしている選手より卓球が強い顧問はそういない

あなたは、教え子達全員に、試合をして勝てる力がありますか？

中学生のレベルなら、それは人によっては可能かもしれません。

しかしあなたが、例えば高校、大学時代、特筆した成績を残していたのなら話は別ですが、一般的な卓球経験者の先生が、高校生のレギュラークラスの選手と試合をして黙らせられるほど力を見せつけられるかと言えば、それは難しいでしょう。

むしろ、レギュラークラスの選手より、卓球が弱い先生のほうが多いのかもしれません。

しかし、たとえ顧問が選手より卓球が弱いとしても、選手から顧問へのリスペクトは絶対に必要です。部の責任者は顧問なのです。

あなたは、部員の付添人になっては絶対いけません。

いずれは、「顧問の先生があなただから」、という理由で、入部を希望、または学校を希望する生徒達が現れる。

そんな時代が来たら、なんて素晴らしい事でしょう。

今いる部員たちも、あなたがそんな気持ちで部活動に注力してくれる事を望んでいる事でしょう。

たとえ自分たちより卓球が弱いとしても。

練習にしても、試合をするにしても、当の本人には気付きにくい癖や弱点というものがあるものです。

選手達の練習や試合の一挙手一投足を見る。いつも注意深く見る。同じように世界の一流プレーヤーの練習や試合、試合運びを見る、まるで自分がその選手のコーチであるかのごとく注意深く見る。

それだけでも、あなたの部の選手達と世界の一流選手の、何が違うのか、どこを強化すべきかが見えてくるはずです。

試合内容を数値にして選手に伝える事も、これは有無を言わせない、実力者との違いを知る手立てになります。

これらの事は、コーチが選手より卓球が弱くてもヘタでも出来る事です。

世のコーチ達がしている事は、ゴルフでもバレーボールでも野球でも、主にこの様な事なのです。

プライドが高く、あなたの言う事を信じようとしない子供でも、数値としてデータにして伝えてあげれば、それは否定できない紛れもない事実ですから、受け入れざる負えません。

もし、選手がそれを受け入れ、自分が気付かなかった欠点を克服し、強くなっていくのを実感した時、教え子達のあなたへの信頼が築き上げられていく事でしょう。

自分より強い選手が、自分のアドバイスでもっと強くなる。

そんな出来事が地道に続いていく事で、あなたの指導者としての名声、学校が名門校と呼ばれるようになる可能性もあるのです。